ポルタでは、精神障害・発達障害でお悩みの方の就労生活を支援します。
HOME > ポルタBLOG
2025
6
10
主治医に伝えること

◇旅の出会い

 

  先日、ちょっとお出かけをしました。

  見知らぬ土地に行ったのですが、電車を乗る番線がわからず、右往左往していました。最後の頼みの綱で駅員さんに聞いたところ、「1番ホームの6番線です」と教えてくれました。

  その教え方が、とても素敵だったのです。片手で「1」と手で示し、両方の手を使って「6」と示してくれました。その手の出し方があまりにも美しくて、思わず見とれてしまいました。あー、この方は仕事に誇りを持って行っているんだなと感じました。

電車や駅のスタッフがいただいた風景 - 駅員点のイラスト素材/クリップアート素材/マンガ素材/アイコン素材

  また、街で見かけた親子、子どもがお父さんに「待って!」と言いました。「早くしなさい!」と言われるかと思いきや、「待ってるよ!」とお父さんは言ったのです。その優しい言葉の響き。いいです。

 

  旅はそんなちょっとした出会いに感動します。

 

◇主治医に伝えること

 

  話は変わりまして、じぶんはスタッフですがうつ病の当事者でもあります。ピアの立場でもあります。現在も抗うつ薬を服用しております。(何とか薬を無しにできないかともがいておりますがなかなか主治医の許可はいただけません)

 

  現在はだいぶ回復してきたと感じておりますが、症状がつらいときは本当につらかったです。毎週診察に通い、薬もよく変更し、薬の効果が出るまで時間がある程度かかるので辛抱の毎日でした。

 

  ところで、診察で主治医と話すとき、みなさんどのように工夫されてみえますか?

Ilustração da imagem do clip-art da consulta médica

  じぶんが一番困ったことは、じぶんの症状がどのような状態なのか把握することです。

  症状が一進一退を繰り返しているようなとき、「最近はどうですか?」と聞かれることに対してどう答えるかについて本当に悩みました。今の自分の状態は果たしてよくなっているのだろうか、悪くなっているのだろうか。まったく判断できませんでした。

  自分の現在の症状が自分の伝え方次第でどうにでもなってしまうことにすごく不安を感じました。内科の病気と違い検査数値で表せないので客観的に見ることがすごく難しかったです。

 

  上記のようなことを防ぐためにも、自分の状態を普段から確かめておくことが大切かもしれません。調子のいいときにはこのような言動や表情になる、調子のよくないときにはこのような口癖になる、態度をとるなど。自分の気分はまわりから見てわからないことがほとんどなので、自分の状態を客観的に見る習慣をつけたり、まわりの人から教えてもらうことも大切と思います。

WRAP(元気回復行動プラン)を題材にしたカード集を作りたい! - CAMPFIRE (キャンプファイヤー)

  ポルタでは、WRAP(元気回復行動プラン)というプログラムを行いますが、自分の調子がよいとき、黄色信号がついているとき、赤信号のときなど、それぞれの状態を把握して対処法をあらかじめ考えておくというプログラムです。今後のじぶんの相棒と言っても過言ではありません。有意義なプログラムなので、ご興味のおありの方はぜひ体験してみてください。

梅雨のイラスト(2)イラスト - No: 424827/無料イラストなら「イラストAC」

  これから季節の変動も大きくなるので、それによる体調の変化なども気づいていけるといいですね。

2025
5
13
モルック

5月になり、気候のよい日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか。

新緑 イラスト に対する画像結果

ポルタでは、昨年から「モルック」というスポーツを取り入れ、月に一回ほど行っております。

 

フィンランド発祥のスポーツで、年齢や運動神経に関わらず誰でもできるスポーツ、それがモルックです。

モルック 画像 フリー素材 に対する画像結果

はじめはどういうスポーツなのかよくわからなかったので、興味津々という状態で始まりました。

 

やってみると意外と楽しく、チーム対抗で競う形式にするととても盛り上がります。

木製のピンを倒してその合計点数を早く50点にした方が勝利というスポーツです。

モルック 画像 フリー素材 に対する画像結果

普段はあまり身体を動かすことの少ない利用者さんも、簡単な動きでできるスポーツなので参加することができ、ナイスなショットが決まるとすごく嬉しそうにされ、ガッツポーズをする場面も見られます。

 

みなさん、大人になってからガッツポーズをする機会ってなかなかありませんよね?!

(推しのライブチケットが当たったときくらいかも笑)

 

全身で感情を表現できるスポーツはとても大切です。スポーツをすることで爽快感を得られ、ストレス解消にもなります。

 

みなさんもポルタでモルックを体験してみませんか。

 

是非お待ちしております。

2025
4
2
ピアサポート

4月になりました。桜も咲き始め、空気がかすかにピンク色に染まっているようです。

      桜 イラスト 無料 に対する画像結果

今日は、最近行い始めたプログラム、ピアサポート「PCAGIP」をご紹介します。

 

◇ピアサポートとは

 

ピアサポートという言葉はみなさんご存知でしょうか?

 

ピアサポートとはピア(仲間)同士の助け合いという意味合いです。ここでのピアとは、同じように精神疾患を抱えた人という意味で用いています。

 

人間は一人ひとり違います。人間同士がわかり合おうとするとき、自分が経験したことなら実感をもって感じることができますが、体験していないことは想像するより仕方ありません。

 

精神疾患の苦しみは罹患した人でないとわからない本当に苦しいものです。同じ苦しみを抱えたもの同士の支え合いは同じ体験をしているからこそ共感できる部分も大きく、救われた気持ちになる人も多いと思います。

 

ポルタでは「PCAGIP」というプログラムの中で、利用者さんにピアサポートを体感していただきたく実施しています。

   両手で握手 | 【てがきですの!β】かわいい・ゆるい無料イラスト  

◇PCAGIP(Person Centered Approach Group Incident Process

 

PCAGIPでは、利用者さんそれぞれが現在抱えている困りごとを取り上げ、それに対して利用者さんから質問や意見をいただきます。

 

PCAGIPには

①問題ではなく、問題を抱えた人が中心であること

②解決志向ではなく、プロセス志向であること

③対等であること

などの特徴があります。

 

今までには、今後の進路の不安、生活上で困っていること、家族関係、先送りにしてしまうことなどが話し合われました。

 

答えを出す、解決することが目的ではなく、取り組みの経過の中で考えを整理したり、共感や励ましの言葉をもらったり、そういう相互のやりとりに意味を見出しています。話し合いの中で新たな考えに触れる機会もあり、有意義な時間が過ごせているのではないでしょうか。

 

それぞれの課題に直面するので、時にはしんどくなるときもありますが、参加者が無理しないで行う工夫や自分の状態への気づきも大切になるプログラムだと感じています。

 

ご興味がある方はぜひポルタで体験していただきたいです。

2025
3
21
春なのに・・・

春は出会いと別れの季節ですね。

    

先日ポルタの一人のスタッフが自己都合で退職しました。

ポルタの立ち上げから関わりポルタを育み慈しみ、利用者さんやスタッフにとても愛情を注いでくれた方だったので、利用者さん・スタッフともにとても寂しい気持ちでいっぱいでした。

 

そのスタッフの最後の勤務日には多くの利用者さんが集まりました。

利用者さんの思いの詰まった色紙・花束をお渡し、それぞれ一言ずつメッセージを贈りました。

     

信頼しているスタッフとの別れはとても辛く寂しいものだと思います。

いつかは来る別れだと頭ではわかっているけど、なかなか感情としては受け入れがたいですよね。

スタッフは環境の一つなので、環境の変化に敏感な利用者さんにはとても堪えることと思います。

 

どう悲しさや寂しさを乗り越えていくのか人それぞれ違うとは思いますが、変わらないものもたくさん存在しています。時間は優しく包んでくれます。

退職されたスタッフのこころもポルタの中にあります。

 

どうか自分を助けてくれる人やモノをたくさん見つけてたくさん頼ってください。

    

みなさんのこころからの笑顔が見られるときを願っています。

2025
2
28
2025年2月です。

久しぶりの投稿になりました。

2025年、気がつくともう2月も終わりになってしまいました。

みなさま、いかがお過ごしでしょうか。

                                    

今日は脳に関する自分の思いを話してみたいと思います。

 

☆ 自分の脳の状態は、、、

 数年前とても洋裁に凝っていた時期がありました。とにかく楽しくて楽しくて仕方なくてとり憑かれたように洋裁をやっていました。脳にエネルギーがあふれている感じで、いろんなアイデアが湧いてくるような状態でした。恋をしたときの、すべてがバラ色に見えるような考えるだけで嬉しくて仕方ないような感覚に似ていました。

 そのときの状態を思うに、脳の報酬系が活発に活動していたように思います。

☆ 脳の特性

 脳は快いことが大好きなのでどんどん快の状態がエスカレートしていくようです。

自分の脳の特性を考えていたら、脳というのは暗示にかけて動かすことができるのではないかと思うに至りました。調子が悪いときでも、口角を上げたり笑顔を作ったりすると気分が上がるよと聞いたことがありませんか。それは脳が楽しいかもしれないと認知するからです。

 脳に関する本を読むと脳は「○○しない」という否定形の言葉は認識しないようで、最初の「○○」しか入らないそうです。なので、例えば「失敗しない」であれば「失敗」という言葉が残ってしまうので「成功する」という言葉に変えた方がよいと言われています。また、慣れるということも脳には大切なので繰り返し行うということも大事だそうです。繰り返し自分への肯定的な言葉を投げかけ続ければ少しずつ脳にインプットされ、気持ちが上向きになっていくのではないかと思います。

 

☆ 鼻歌を唄う

 それで思いついたのが、鼻歌を唄うことです。普段でしたら上機嫌のときしか鼻歌は出てきません。なので、鼻歌を唄うことで脳に楽しいと思い込ませることができるのではと思いました。

 それを実践し始めたのは2024年の始め。それから毎日気づいたときには鼻歌を唄っていました。そして、いつの間にか常に鼻歌を口ずさむようになっていました。すると、家族も何かこの人機嫌いいんじゃないの?と感じるようになっていった気がします。そのおかげかどうか定かではありませんが、精神的な不調が減ったように思います。

 

 

 さあ、みなさんも始めてみませんか。素敵な鼻歌を!♪         

 

  • 参考図書:「脳を“だます”とすべてがうまく回り出す」三宅裕之

    「あなたの脳のしつけ方」中野信子

2024
12
19
スタッフ体験レポート

・スタッフ体験レポート

今回は、ポルタスタッフが参加した講演会の体験レポートです。

 

先日、名古屋市精神障害者家族交流事業の一環として行われている「こころの健康を願う家族と市民のつどい 晴れときどき虹」に参加しました。

「町から精神科病院をなくしたら患者はどうなった?」という題名で、愛媛県愛南町で実践された御荘診療所所長精神科医の長野敏弘氏の講演がありました。スタッフが心に残ったことを、体験レポートとしてご紹介したいと思います。

 

・「精神科病床をなくす」という目標

長野氏は愛媛県愛南町にて1970年代の精神障害者支援に端を発した地域活動に参画。

地域起こしの活動を続ける中で2006年にはNPO法人ハートinハートなんぐん市場を様々な立場の仲間と設立、観光業、農林水産業などにも取り組み続け、多様な方々による地域づくりを試みています。2016年には149床あった精神科病床を閉鎖しています。
活動開始当初は精神科病床をなくすという目標は到底成し遂げることのできないものだと思っていたそうです。それが、地域での活動をしていくうちに、これは不可能ではないかもしれないと感じ、少しずつ病床を減らしていき、遂には病床をなくすことができたそうです。地域では、24時間365日対応の看護小規模多機能型居宅介護事業所をたちあげ、安心して暮らしていける街づくりのために奮闘されてみえます。

 

・無意識に沁みつく差別について

講演の中で、ある利用者さんの話が出ました。よく「障がい者とともに生きる」と言われるけど、「ともに」という言葉自体が差別なのではないかとその利用者さんはおっしゃったそうです。その話を聞いて今まで気づかなかった視点を教えられました。
そもそも「ともに」の言葉は健常者と障がい者を区別していることからくる発想です。長年しみついた偏見や差別は知らないうちに心を侵食しているのだと強く思います。「男なら泣くな」とか「女は家にいるべきだ」など数え上げたらキリがありません。
日本では、車いすの方が外出するとなると様々な壁がありますが、諸外国では障害を持っている方も外出が当たり前にできるようになっているところも多く、アメリカの卒業式では当たり前のように車いすの方が列席されていました。

差別のない世の中を願っていますが、自分でも気づかない無意識の世界に沁みついている考えがあるのだと強く感じました。自分ができることはすごく微々たることですが、心の奥にある意識に気づいていけるようになりたいです。

2024
12
16
フロアの様子

年の瀬ですね。

ポルタのフロアには、時折利用者様が折り紙や画用紙などで季節の飾りを作ってくださいます。

この時期、スタッフルーム側の壁にはクリスマスツリー。

周辺には、絵の上手な利用者さんが、スタッフの個性をうまく表現してクリスマスキャラに仕上げて下さいました。

エアコンのパネルにもかわいい雪だるまがちょこんと乗っています。

利用者様が毎日ふれるタブレットの後ろにもこっそり、どら〇もん?風雪だるまが目を輝かせています。

実は、まだ秋の名残りも残っているポルタです。

イチョウをもっていたりするのは、「ポルタくん」という、利用者様が生み出して下さったポルタのイメージキャラクターです。

かわいいですねぇ…

 

そして、今回も調理実習の様子をご紹介しましょう。

他にも数多くの魅力的なプログラムがあるのですが、今年のブログはついつい調理実習ばかりになってしまいました。

 

まずはポテサラ。じゃがいもはゴロゴロ系です。

マヨ少な目でも味はしっかり。素材をしっかり感じてとってもおいしいです。

クリスマスメニューといえば手羽元でチューリップ。

手際よく仕込んでくださる手つきに、スタッフも感激です。

特別仕様にするために、装飾用のリボンも折り紙で作ります。

写真を撮り損ねましたが、生地から手作りのピザ、ルーを使わないホワイトシューも。

気づかれましたでしょうか、シチューの人参がお花型であることを。

利用者さん発案で、型抜きを使ってみました。

そして、炊飯器でスポンジを焼いたクリスマスケーキをデザートに。

紙皿一枚一枚、違うデザインで心おどる仕様にしていただきました。

いろいろな背景をもたれている利用者様が、一緒に笑顔で過ごせる時間を大切にしていきたいと思います。

2024
10
16
調理実習で秋の味覚を楽しみました

まだ日中は暑い日もありますが、朝晩は確実に秋の涼しさを感じられる時期になりました。

季節の変わり目で、みなさま体調は崩されていませんか?

 

そんなときこそ、食事や睡眠が大事になりますね。

 

ポルタでは、毎月調理実習プログラムがありますが、今回は秋を感じるメニューです。

 

秋と言えばサンマ!栗!芋!ということで、ぜんぶ込み。

 

サンマの塩焼き・だいこんおろし

栗ごはん

揚げ出し豆腐のあんかけ

紫蘇とカボチャの天ぷら

海藻サラダ

なめことわかめの味噌汁

 

栄養バランスもばっちり、どれもとてもおいしかったです。

 

サンマはホットプレートで焼きました。

近くのドンキで、3匹300円。今年は価格が落ち着いていますね、ありがたいですね。

 

忘れてはいけない、デザートのスイートポテトです。

やさしいお芋の甘さと、お砂糖でブリュレ風に仕上げてくださった部分がカリカリで最高でした。

 

メニューは毎回、全体ミーティングで利用者様の声を取り入れて決めています。

 

みんなで作ってみんなで頂く食事は、どれもおいしいです。

次回の調理実習が楽しみです。

2024
8
8
ストレスマネジメント~お盆休みの過ごし方~

ポルタは8月10日~18日まで、お盆休みとなります。

 

長期休暇は、楽しいイベントがあったり、良いリフレッシュにもなる一方で、生活リズムが崩れやすいタイミングです。

特に今の時期は暑さも厳しいので、どうしても家にひきこもりがちになって、鬱々と過ごす時間が増えてしまう可能性もあります。

 

ポルタでは、「ストレスマネジメント」プログラムの中で、年末年始やゴールデンウィークなどの前に「休暇の過ごし方」を検討します。

 

◆何をストレスに感じるのか(ストレッサー、問題)

 

◆ストレスがかかると自分はどうなるのか(ストレス反応)

 

そんなことを事前に話し合い、工夫できることや、おすすめの休暇の過ごし方をグループで話し合います。

グループワークは、なごやかな雰囲気で会話もはずんでいました。

ホワイトボードにまとめて、グループごとに発表したものをご紹介します。

皆さんならではの趣味や、普段の過ごし方の工夫がみえますね。

 

最後は、ワークのアイディアも取り入れながら計画を立て、お互いに応援メッセージを書き合って終了しました。

どなたも、大きく調子を崩すことなく、この夏を味わいながら過ごせますように。

 

2024
7
11
ウォーミングアップ風景

ポルタでは、毎朝9:40から体操と、ボードゲームをすることから始まります。

身体を動かしたり、ゲームを通して対話をしたり、笑ったり、心身のウォーミングアップをしています。

 

いくつかあるボードゲームの中から、今日は「キャプテン・リノ」というゲームで楽しみました。

ジェンガのようなルールで、小さな木の人形(こちらがサイのスーパーヒーロー『キャプテン・リノ』です)も上に上に動かしながら…

協力してカードを高く積み上げ、高層マンションを組み立てていきます。

椅子の上に立ちながら、高い所にカードを置く時はハラハラドキドキです。

途中で崩れてしまうことも多いのですが、今回は見事に課題クリア!

こんなに高く積み上げることができました。

最後はスタッフが代表して、えいやっと。崩しました。

ちなみに当スタッフは、組み立てには参加していなかったのですが、おいしいところだけをいただきました。

ありがとうございました。

〒467-0806 
名古屋市瑞穂区瑞穂通8-8 共栄ともえビル4F
地下鉄「新瑞橋」駅
2番出口より1分
市バス「新瑞橋」
10番停留所より1分