人の言動や感情に揺れ動きやすかったり、音やにおいなど周囲に刺激に過敏さを感じていたりしませんか?繊細さを抱えているため、日々生活する中で起こる様々な刺激に疲れやすさや生きづらさを感じているかもしれません。今回は、そんな特徴をもつ方、HSP(Highly Sensitive Person)についてご紹介します。
目次
・HSPとは
・HSPの特徴
・HSPの対処法
・まとめ
HSPとは
HSPとはHighly Sensitive Personの略で、”とても繊細な気質を持った人”という意味です。約20%の人がHSPにあてはまるとされており、ささいな外部の刺激にも反応しやすい特徴をもっています。他の人では気にしないようなことでも敏感に反応してしまうため生きづらさを感じることがあります。
HSPは病気や診断名ではなく、うつ病や発達障害とは異なるものです。その人の生まれ持った気質を示す用語になります。日本におけるHSPに関する研究は少なく、まだわからないこともたくさんあります。
HSPの特徴
・情動伝染(相手の感情に同調する)しやすい
相手の感情に影響されやすい特徴をもっています。人の気持ちに共感しやすい一面もありますが、周囲の感情に圧倒されやすい一面ももっています。怒っている、悲しんでいるといったネガティブな感情を受け取りやすく、ネガティブ感情に自身も揺さぶられやすいのです。
・疲れやすい
外部の刺激に反応しやすい特徴をもっているので、神経を高ぶらせた状態になりやすく、自分自身も気づかないうちに疲れ切ってしまいます。楽しい時間を過ごした後でも、疲れてしまい、体調を崩すということがあります。
チェックリスト
□大きな音で不快になる
□1度にたくさんの事が起こっていると不快になる
□明るい光や強いにおい、ごわごわした布地、近くのサイレンの音などにゾッとしやすい
□忙しい日々が続くと別途や暗くした部屋などプライバシーが得られ、刺激の少ない場所に逃げ込みたくなる
□短時間にしなければならないことが多いとオロオロする
□他人の気分に左右される
□競争場面や見られていると、緊張や動揺のあまり、いつもの力を発揮できなくなる
□痛みに敏感になることがある
□生活に変化があると混乱する
□微細で繊細な香り・味・音・芸術作品などを好む
□美術や音楽に深く感動する
HSPの対処法
HSPは病気ではないため何か治療法があるというわけではありません。繊細さを抱えているために起こる、自信のなさや疲れやすさについてどのようにしたら抱え込まずに過ごすことができるのか対処法を見つけていくことが大切です。
・安心安全の場を確保する
自分自身が安心して過ごせる場所を確保することが大切です。自分だけの落ち着けるスペースを確保するとよいでしょう。働いている方であれば、トイレや人のいない部屋など落ち着ける場所を見つけておきましょう。
・刺激の少ない環境を整える
外部の刺激に敏感なため、過ごしやすい環境を整えることが大切です。音が気になる方は耳栓やノイズキャンセリング機能のついたイヤホンをつけてみてはいかがでしょうか。
・何もせずにリラックスできる休み方をする
何か行動をしようと思うと疲れてしまうことがあるので、ゆったりと落ち着いた時間を過ごすことでリラックスする休み方を見つけてみるとよいかもしれません。
・自分の繊細さについて理解する
どういったときに過敏に反応してしまうのか自分について理解を深めることが大切です。
まとめ
HSPは外部のさまざまな刺激に反応しやすい特徴をもった人たちのことを指します。刺激に反応しやすいため、疲れやすく、人混みなど周囲の環境に圧倒されやすいです。一方で思慮深さから将来の危険を予測することに長けている、共感能力が高いといった特徴もあります。自分はHSPではないかな?と思った方は、自分自身について理解を深め、居心地の良い環境をつくっていくことができるとよいかもしれません。